ゲーム時間の健康的なリミットを決めるためのヒント
バランスの取れたゲーム時間を実践するための“おうちルール”を決めましょう。
スクリーンタイムの許容時間を決めよう
当たり前のように常時オンにしているデバイスも、オフにすることで良い効果があります。
WHOでは、お子さまに適したスクリーンタイムがわかるガイドラインを出していますが、最終的にはそれぞれのご家庭での判断に委ねられます。
外国に住むお友だちとの2時間にわたるビデオ電話の場合なら、国際交流や社会的なつながりを築くために良いことだと思う一方で、オンラインのビデオ画面を2時間続けて見てほしくはないと思うのではないでしょうか。
必ずしも家族でデジタルリセットを実践する必要はありません。もちろんトライしてみたければ、そのためのアドバイスは用意していますが、基本的には一日または一週間のスクリーンタイムの許容時間を決めるだけで、お子さまにはオフラインの活動に参加するきっかけやチャンスがじゅうぶんにできるはずです。
保護者の責任として、お子さまが許容時間を守っていることを確かめる必要はありますが、自分の健康は自分で守るという心がけを養うため、お子さまといっしょにルールを決めてみましょう。スクリーンタイムを話し合うきっかけとして、Build & Talk アクティビティをぜひ活用してください。
ゲームをする場所を決める
いつでもどこでも遊べるゲームですが、ゲームをする場所を決めることで、うまくスクリーンタイムを管理できます。
リビングルームをゲーム部屋にすれば、ご家族みんなでいっしょにプレイするよい機会にもなり、ひと休みのタイミングで安全なデジタル体験について話をするのにもぴったりです。たとえば、個人情報など秘密にしておくべき情報を安全に守ることの大切さを話すこともできます。あくまで、“デジタルスマートな家族になる”ことが最終的な目標であることを覚えておきましょう。
ひと休みしたり体を動かしたりしよう
ご家庭にお子さまがいる方は、「動き回るのを止めてちょっとおとなしくしてくれたらいいのに」と思われたことがあることでしょう。その一方で、ゲームに熱中しているときの子どもたちときたら、微動だにせず、運動が足りてないと心配になるほど。その間の“ちょうどいい”ところを見つけることはできないものでしょうか。運動を遊びに取り入れるのもひとつのアイデアです。
WHOは、5~17才の児童・青少年は一日に平均1時間、体を動かす活動をすることを推奨しています。
ゲームの合間に、一時停止ボタンを押して60秒間の体操チャレンジを何セットかやってみるという、ゲーム風の休憩を取り入れてみると楽しめそうです。手足を大きく広げながらジャンプするスタージャンプや、しゃがみ込んで立ち上がるスクワットを何回できるかな?とか、肘とつま先で体を支えるプランクの姿勢を1分間保てるかな?など、お子さまがやりたくなるようなスタイルで運動を取り入れましょう。
ゲームの前に宿題やお手伝いをすませよう
しなきゃいけないこと。それは誰にでもあります。お子さまにもです。それを責任といいます。
お子さまがテクノロジーと健康的な良い関係を築けるように手助けすることは、保護者の方の責任です。こちらのアドバイスをぜひご参考にしてみてください。一方、お子さまの責任は、ゲームのせいで、リアルの世界でやらなきゃならないことを放置しないことです。
おもちゃの片付けや整理整頓をする、夕食のテーブルセッティングをするなど、スクリーンをオフにする時間にお子さまができる“ためになること”を話し合ってみましょう。そのときにマルチタスクは禁物!ゲーム機を手にしたままでのお話は休憩とは言えません。
コンテンツの年齢制限を確認して話し合おう
スクリーンタイムの許容時間とゲームをする場所を決めました。次は、お子さまがプレイしてもいいゲームの種類についてのルールを決めましょう。
お子さまにそのゲームが適しているかどうかの判断材料としては、ゲームコンテンツのプレビュー、ゲームのレビュー、年齢制限情報などを参考にできます。そういった情報も大切ですが、同時に大切なのは、お子さまも参加していっしょにルールを決めることです。
プレイしたいゲームの内容や、年齢に合ったテーマやオンラインでのやり取りについて、お子さまと話し合う機会を設けてください。この話し合いに、ネットいじめの話題も入れるとよいでしょう。どんな行動に注意をするべきか、ネット上で誰かがいじめられているかもと思ったときにどうしたらよいか、などをお子さまに話しておきます。
ルールを守れるようにするためのヒント
一貫性がカギ。ルールを決めたら守ること。これを心がけてください。スクリーンタイムの制限を設けている家庭の子どもたちのうち、保護者の方がいつもきっちり守らせていると答えたのは、わずか19.9%だったという調査結果もあります3。ルールに厳しくない大人はお子さまに人気…それも確かですが、結局はお子さまを混乱させることになります。
また、自分のおうちのスクリーンタイム ルールについて、ちょうどいい厳しさであると答えたのは、調査に参加したお子さまの約半数(54.1%)でした。ご家庭でルールを決めたら、定期的にその効果を見直し、必要に応じて調整をするようにしてみてください。